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この屋敷に来てから幾日……、多分1週間くらいだろうか
自分でも驚くくらいに今日まで安定で平穏的だ
最初の方にビクビク怯えて未来の地獄への対策を、なんて思ってた自分が正直恥ずかしい
いや別に、もう大丈夫って思って安心してるわけじゃねぇけども。
なんならこの暮らしに慣れてきたか、なんて問われても首を全力で振るくらいに居心地の悪さがあるというかなんというか
居心地の良い場所が全く見当たらない学校の教室で、何故だか申し訳なくなるあの感情にそっくりなものをずっと抱え込んだままというか
とにかく落ち着かない
あまりにも何もされないし、苦行をやらされるわけでもない
最近印象に残ってるのは、この体がようやく前世で培った仕草を理解してきたようで、シャンプーと歯磨きが不器用ながらにも自力で出来るようになったことくらいだ
あとは、昨日の夜の食卓に並んだパスタでフォークも自分は使えないことを知ったあの絶望感
……もういいや、それは考えないでおこう
今日は一人でやってみよう、と言われた洗顔と歯磨きを終えて
その後はどうすればいいのか分からなかったから隣にいる医者の方を向けば、いつの間にかフューラー様もいてクソビビった
とてつもなく失礼なことだから口になんて到底出来やしないが、フューラー様は犯罪者面だから余計に怖い
美麗な顔ではあるんだけど、それがより怖さというか相容れない不気味さというか……
あ、すっごい失礼だ。やめようやめよう
「すまない、アル。驚かせてしまったな」
こちらこそ気づかずに申し訳ありません、とか言った方が良かったのかもしれないけど
まだ寝ぼけてんのか、それともやっぱりこの安寧に気が緩んでいるからなのか、そこまで頭が回らなくて
無意識に開いた口ではなんの音も発することが出来なかった
「談話室に行くぞ。渡す物がある」
ついてこい、とはフューラー様は言わなかったが踵を返したその背中はそう言っていたし
ふと目が合った──いや布越しだから目が合ったのかは分かんねぇけども、医者が
「お楽しみやで〜」
なんて、朗らかな雰囲気を漂わせていて
根拠のない嫌な予感がよぎった。
やっぱり主人達の優しさのようなものは嘘なのだろうか、どうしてかそれが頭の中に湧き出てきて
そんなことは考えたくない、なんてことを思いたいが、そんな思考が生まれないくらいにはこの体の脳は馬鹿では無かったらしい
その事実は己の心を守ることだから、と安堵すべき事なんだろうか。
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ねここぶた兼ねっこんこん(プロフ) - うさまるさん» コメントありがとうございます！これからも頑張りますね🥰 (4月26日 18時) (
レス) id: f7a56a3668 (このIDを非表示/違反報告)
うさまる - 面白くて大好きです (4月24日 18時) (レス) @page15 id: 4c17b50875 (このIDを非表示/違反報告)
ねここぶた兼ねっこんこん(プロフ) - その辺の花さん» ありがたいお言葉をいただき感謝感激です😭😭更新は土日がメインになると思いますので、楽しみに待っていただけたら幸いです！貴方様も体調には十分にお気をつけください🥰 (4月17日 11時) (レス) id: f7a56a3668 (このIDを非表示/違反報告)
ねここぶた兼ねっこんこん(プロフ) - MidnigHtさん» 大好きと言って貰えて、とても嬉しいです！更新は最近はかなり遅くなっていますが、気長にお待ちいただけると幸いです🥰これからも頑張ります！ (4月17日 11時) (レス) id: f7a56a3668 (このIDを非表示/違反報告)
その辺の花 - こちらの作品に出会ってから、毎日更新を楽しみにしています！お忙しい中、読者に素敵な作品を届けてくださり本当にありがとうございますm(_ _)m体調やお時間にご無理のないように頑張ってください！陰ながら応援してます💐 (4月16日 22時) (レス) id: 25fc77da9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねっこんこん | 作成日時：2024年4月4日 17時
