４日目 飯【em】 ページ5
我々国に来て早４日。
少し腹が空いてきた頃だ。
???「あ，居た居た！」
また新しい声が聞こえる。…今日も始まるのか。
チーノには水で凍えさせられ，ショッピには煙草の火で炙られ…。次は電気や力といったところか。
em「初めまして。私はエーミールと申します。」
失礼だが，今までの3人と比べてば弱そうだ。恐らく，力以外の武器があるのだろう。私のように考える力，そして瞬発力，人を騙す力…だったり。
そして，この特有の雰囲気。此奴さては―。
『参謀長？お忙しい中ご苦労サマ。』
em「！？どうして分かったんですか？」
図星か。
『別に。ただ人を見る目に冴えているだけさ。』
em「へぇ…。」
…温厚そーな人。だからこそ，怒ると怖いってやつか。
しかし，そもそも拷問の道具を何一つ持っていなければ，殺意も怒りも感じ取れない。
em「あ！来た来た。…こっちです。」
参謀長がそう言って牢から離れる。そして，何かを受け取りに行った。…やっぱり，そーなのか。
em「はい。どうぞ。」
『…？』
…私に渡されたのは，一つのプレート。
その上には，質素ながらもパンと温かそうなスープが置いてある。
『…毒？』
em「違いますよ。ご飯です。ご飯。」
…敵襲に来た別国の幹部長。どうして飯なんか与えるのだ？
『拷問する相手にも，飯を与えるのか…？』
em「？…それは当たり前じゃないのですか？」
…そうか。それが当たり前なんだな。
うちの国では拷問する相手には飯なんか与えなかった。
『…いただきます。』
…特別美味しいわけではない。でも，温かい。冷えに冷え切った私の体によく染みる。少しずつ口に入れていく。
em「…3日ぶりの食事なのにがっつかないんですね？」
『だからだよ。』
食べ過ぎたら逆に気持ち悪くなる。数日ぶりの食事となると尚更だ。まずは腹を満たすよりも胃に慣らすほうが先。
em「食べ終わったら取りに来ますので。…では，後ほど。」
エーミールが牢から再び離れる。
牢の中に残るのは，少し冷めたスープと無様な格好をした私だけだった。
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とれにあ(プロフ) - 匿名ｯさん» 待たせてしまって申し訳ないです。今絶賛制作中なので気長に待ってくださいませ🙇♀ (4月22日 18時) (
レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
匿名ｯ - あ〜続きがすんごい気になってテカりそう.....(???)無理しないように更新頑張ってくださいませ!! (4月21日 20時) (レス) @page29 id: ed47510f53 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - どっかのだれかさん» そんなこと言ってくださるなんて…嬉しすぎます！更新頑張ります💪 (3月31日 10時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
どっかのだれか - 神作品みっけ…✨拷問してるときの表現がとてもわかりやすくて想像しやすいからめちゃ面白いです！無理なさらず自分のペースでいいので更新まってまふ…( ˊ̱˂˃ˋ̱ ) (3月30日 21時) (レス) @page25 id: 3f3fe52288 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - 燈矢さん» grさん可愛いですよね！ありがとうございます✨ (3月7日 17時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とれにあ | 作成日時：2024年2月2日 19時
