24日目 逃亡【gr 】 ページ33
gr 視点
彼奴を捕らえて早24日。そろそろ，彼奴の処分を決める頃となってきた。…それにしても，昨日の彼奴。
― 『…別れの手紙くらい出しておこうと思ってな。世話になったのは事実だし。』
『どうせ後でチェックするんだ。なら，今のうちに見といたほうがお前等も楽だろ？』 ―
…どういった心変わりだろう。最初こそ怪しんでいたが，あの表情といい，自ら見せてきたことといい…“ガチ”感がすごい。
俺はトン氏が淹れてくれたココアを一口飲む。やはり，頭を使うときには甘いものがなければな。
…などと考えていたとき。部屋の扉が大きな音をたてて開いた。その先にいたのは，酷く焦っている…先程俺にココアを淹れてくれた人物だった。
tn「っグルさん！！！」
「…どうした。そんなに焦って。」
俺は冷静に聞いた。トン氏がここまで焦っているのを見るのは初めてだ。だから，俺だけでも冷静でいなければ。
…しかし，次の言葉を聞いた俺は冷静ではいられなかった。
tn「…Aが，脱走した。」
「っ，は？」
…逃げた？どうして。理由は予想がつくが，わからないのがその方法だ。どうやったらあんな場所―。
「…監視は居なかったのか？」
tn「おった。…でも，ロボロが見に行ったときには気失って倒れとったらしい。牢の鍵も開いとったって。」
溜息が出た。しかし，それと同時に興奮もした。
やっぱ，彼奴は只者じゃない。きっと，今頃彼奴は自国で仲間と作戦でも練っているのだろう。
…ふふ，これで心置きなくあの国と戦争ができる。結果が決まっている戦争など面白くないからな。
tn「グルさん。どう，するん？」
トン氏の赤い瞳が揺るぐ。しかし，俺の答えは決まっていた。
「戦争，それ以外あるか？」
tn「…分かった。彼奴等に伝えくるわ。」
トントンが総統室から去る。俺は，それまで笑いを堪えるのに必死だった。思わず体が震える。しかし，怯えているわけでは全くない。
ははっ…これはこれは，楽しくなりそうじゃないか。
(大変更新お待たせしました。待たせておいて何ですが
…物語は，ここからが本番です。お楽しみあれ。)
続く
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とれにあ(プロフ) - 匿名ｯさん» 待たせてしまって申し訳ないです。今絶賛制作中なので気長に待ってくださいませ🙇♀ (4月22日 18時) (
レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
匿名ｯ - あ〜続きがすんごい気になってテカりそう.....(???)無理しないように更新頑張ってくださいませ!! (4月21日 20時) (レス) @page29 id: ed47510f53 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - どっかのだれかさん» そんなこと言ってくださるなんて…嬉しすぎます！更新頑張ります💪 (3月31日 10時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
どっかのだれか - 神作品みっけ…✨拷問してるときの表現がとてもわかりやすくて想像しやすいからめちゃ面白いです！無理なさらず自分のペースでいいので更新まってまふ…( ˊ̱˂˃ˋ̱ ) (3月30日 21時) (レス) @page25 id: 3f3fe52288 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - 燈矢さん» grさん可愛いですよね！ありがとうございます✨ (3月7日 17時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とれにあ | 作成日時：2024年2月2日 19時
