16日目 遊戯【cin】 ページ20
???「起っきろー。」
何者かに頬をぺちぺち叩かれる。それは，聞き覚えのある嫌味な声だった。
『…チーノ。』
cin「あ，起きた。」
目を覚ますと，目の前にチーノがしゃがみこんでいた。
そして，私は昨日のことを思い出す。…あー，やっちまった。何であんなこと話してしまったのだろう。自分の得意不得意を教えるだなんて，此方にとっては大損なのに。
『…何しにきたんだ。』
私は冷たく，淡々と聞いた。すると，チーノは楽しげに話しだした。
cin「あー，そうそう。今日は…“ゲーム”をしよと思って！」
“ゲーム”？…って，またトントンのときのようなことではないだろうな。
『“ゲーム”…って何なんだ。』
cin「そやなぁ。名付けて…
“絶望スケイプ”…とでもいったところですね。」
“絶望スケイプ”？スケイプは「逃亡，脱出」…みたいな意味だったはず気がする。なら“絶望スケイプ”は―。
『はっ…“絶望からの脱出”，か。』
cin「まー，そんな感じだと思ってくれたら。」
チーノが余裕の表情でそう言う。ゲームだか何だか知らないが…負ける気はしていないようだな。
そもそも，私を絶望に放り込んだ奴にそんなことを言われるだなんて…なんとも皮肉なものだ。
『…いい，ノった。』
cin「へへっ…そー来んかったらな♪」
そう，まるで目の前に獲物があるかのように舌舐めずりをする。それに，何処か既視感を覚え軽く震える。
『ルールは？』
cin「簡単ですよ。…あんたは，人を見る目に冴えてると聞きました。」
急にそんなことを言い出したものだから，私は「あぁ」と返事をする。すると，まるでその返事を待っていたかのように…チーノは怪しく笑った。
cin「今からあんたには…俺の“嘘”を見破ってもらいます。」
『…“嘘”？』
私が聞き返すと，チーノはニンマリと笑う。そして急に「あはははっ！」と笑い出した。それに私は果てしない恐怖を覚える。
しかし，チーノはそんなこと知ったこっちゃないとばかりに口を開いた。
cin「ははっ…“絶望スケイプ”…“絶望からの脱出”。
このゲームで貴方が“もし”勝てたとしたら―
我々国は…貴方を解放します。」
『…は？』
(cinさん編もう1話続きます。…お楽しみください。)
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とれにあ(プロフ) - 匿名ｯさん» 待たせてしまって申し訳ないです。今絶賛制作中なので気長に待ってくださいませ🙇♀ (4月22日 18時) (
レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
匿名ｯ - あ〜続きがすんごい気になってテカりそう.....(???)無理しないように更新頑張ってくださいませ!! (4月21日 20時) (レス) @page29 id: ed47510f53 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - どっかのだれかさん» そんなこと言ってくださるなんて…嬉しすぎます！更新頑張ります💪 (3月31日 10時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
どっかのだれか - 神作品みっけ…✨拷問してるときの表現がとてもわかりやすくて想像しやすいからめちゃ面白いです！無理なさらず自分のペースでいいので更新まってまふ…( ˊ̱˂˃ˋ̱ ) (3月30日 21時) (レス) @page25 id: 3f3fe52288 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - 燈矢さん» grさん可愛いですよね！ありがとうございます✨ (3月7日 17時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とれにあ | 作成日時：2024年2月2日 19時
