15日目 雌雄【gr】※微H ページ19
15日目。私の息は荒れ，体に熱が籠もっていた。
足音が聞こえ，その方向を見るとやって来たのは一人の男。それは私のキライな奴だった。
『…ぐるっ，ぺん？』
gr「あぁ。…随分，無様な恰好だな？」
不気味に，しかし美しく笑う其奴。
私は体を動かそうと試みる。しかし，“くすり”と手枷によってそれは防がれた。
『…なんなの，これ。オカシイんだけど。』
gr「薄々勘づいてはいるだろうに。お前の想像通り。
しんぺい神が開発した特別な“くすり”…さ。」
しんぺい神が…そんなに優秀なのか。…って，違う違う。今はそんなこと考えている場合じゃない。
『…げどくやくとか，ないの？』
gr「ん〜，あるにはあるんだがな。タダで渡すと此方に得はないし…つまらないだろう？」
…そうだよな。タダで解毒薬を渡すくらいなら初めから“くすり”なんて入れないはずだ。
gr「そうだ。情報を5つ吐いたら“これ”をやろう。」
そう言ってグルッペンが小さな瓶を見せてくる。その瓶の中にあるものが，恐らく解毒薬なのだろう。
『それ，は…。』
gr「出来ないのか？」
グルッペンが冷淡な瞳で見つめてくる。
その後，其奴は何も思ったのか少しずつ私に近づいて―。
『っ！』
私の耳をゆっくりと舐める。感度が上がっているのか，ただそれだけでも達してしまいそうだ。
gr「…案外いい反応するじゃないか。」
意地悪な笑みを浮かべ，耳元で囁く。その声はキライなはずなのに，鼓動が速まる。
gr「情報…吐いてくれないか？」
聞き慣れた言葉。しかし，耳元で囁かれるだけでそれは全く違う言葉のようだった。
『…いえない。』
私はそれを拒む。そして，体全体に力を入れる。
gr「はぁ…何も国のことじゃなくたっていい。お前の情報を自分で吐くのでもいいんだゾ？」
『わたし，の…？』
グルッペンが「あぁ」と怪しげに笑う。
得意武器，戦法…そんな私の情報。あぁ，それくらいなら―。
『…わかった。』
gr「―成る程。それはいい情報だな。」
『…げどくやく。』
私がそう急かすと，グルッペンは瓶の蓋を開ける。
そして…私に口移しで飲ませた。私は困惑しつつも，“それ”を飲み込む。
gr「直に効いてくるさ。…じゃあな。」
…妖艶でなく不気味でもない。無論，恰好良いでもない。
そのとき，グルッペンはこの世の言葉では言い表せないような…何とも魅力的な表情をしていた。
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とれにあ(プロフ) - 匿名ｯさん» 待たせてしまって申し訳ないです。今絶賛制作中なので気長に待ってくださいませ🙇♀ (4月22日 18時) (
レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
匿名ｯ - あ〜続きがすんごい気になってテカりそう.....(???)無理しないように更新頑張ってくださいませ!! (4月21日 20時) (レス) @page29 id: ed47510f53 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - どっかのだれかさん» そんなこと言ってくださるなんて…嬉しすぎます！更新頑張ります💪 (3月31日 10時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
どっかのだれか - 神作品みっけ…✨拷問してるときの表現がとてもわかりやすくて想像しやすいからめちゃ面白いです！無理なさらず自分のペースでいいので更新まってまふ…( ˊ̱˂˃ˋ̱ ) (3月30日 21時) (レス) @page25 id: 3f3fe52288 (このIDを非表示/違反報告)
とれにあ(プロフ) - 燈矢さん» grさん可愛いですよね！ありがとうございます✨ (3月7日 17時) (レス) id: 0de92a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とれにあ | 作成日時：2024年2月2日 19時
