【d!】心まで、透明化してよ (ページ50)

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50話ページ50

それにな、A

君は君が思ってるほど

みすてられてもいい人やないんやで

───
翌朝

食堂

gr「スパイのちるが逃げた」
gr「あいつの化粧ポーチから違法な薬を発見した。精鋭に使ってたものと同じや」

gr「…Aに、与えていた毒も発見された」

gr「…報告は以上」

全員の顔色がひとつになった
裏切り者を許さない。という憎しみの顔

特に酷いのは《鬱とコネシマ》

…やけど俺も、今回ばかりは許す気なんてない

俺らのAを、また傷つけたんや
それ相当の報いを果たさねば

「…」

絶対、あいつは私が殺す

───
トントンの部屋

tn「怪我は、大丈夫なん、？」

完治してなかった体に、鬼畜すぎる襲撃
なのに彼女は、いつもと変わらぬ顔で
首を縦に降った

tn「足、すぐ治るとええな」
「…そうですね、」

tn「…」

今のAは、無能でいることより
大事なものをかかえとる。復讐、だなんて、

目の前の、男にはしないのだろうか
無能といじめてきた醜い男を

やっぱり、優しいなほんま
心が透明やねん

「では、失礼します」
tn「ん」
tn「ゾム」

zm「行こっか」
「…貴方がいなくても帰れます。」
zm「……囮は、許さへんよ」
「…」

バレバレだな

───
廊下

zm「…」

Aとこんなに2人きりの時間は、
久しぶり。お互い仕事とか、あったしな

…

グルッペンと、オスマンから事の成り行きは
聞いた。オレらを、守るためだって

…だいっきらい。やないんよや、？
俺らのこと大好きなんよな、？？

不安が、感染してしまったのか
Aが振り返った。いつもと同じ目

zm「…な、んや」
「…別に。」

「…無能の、世話なんて嫌ですよね。」
zm「…」

zm「嫌やない」
zm「勝手に、行動して死なれるよりマシや」
「…そうですか」

「…」
zm「…Aが、言ってきた言葉はまだ許せへん」
zm「だいっきらい、とか…」
zm「…やけど、俺はAが好きや」

zm「やから、Aを守る」
「…貴方は、軍人ですよ」

zm「……」
zm「…Aが、好きなんやもん」

zm「ダメなんか、」
「…無能ですから」

うん、ともいいえ。とも言えなかった
脳は苦悩しているのに、
心臓は喜んでいたのだから、

───
rbr

Aの一部始終を見ていた
周りからの圧と、ショックで傍観者に
なっていたことを後悔

Aに関する情報は、恐らく
本人より知っている

これからは、Aの専属セコムになる