【d!】心まで、透明化してよ (ページ44)

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44話ページ44

数ヶ月がたち、ちるとレパロウが
入ってきた。私の代わりらしい

ちるは私に大して強いヘイトを持っていた
それでよかった。レパロウの方がおかしいんだ

主語が無能、に定着した時には
骨折しても頭から血を出しても
見向きもされない程に嫌われることが出来た

それでよかったんだ

それが、1番いい方法、だから

なのに

なのになのになのになのになのに

───
今・オスマンの部屋

「なんで、…また戻ろうと、するの、…？」

os「…」

あの敵グループは外国産の武器で強かった。
そして確実にいる《スパイ》の存在。
多分、ゾムでも失敗した

なのに、Aは自責で追い詰め
半年間傷だらけになって守ろうとした

「嫌です。貴方達が傷ついて助けに来るなんて」
os「…」

「嫌われ者になれば、無能になれば
いつ死んでも大丈夫だったのに」

「…だいっ、きらい。」
os「…」

os「ごめん。そこまで追い込ませてて」

Aに抱きついた。当然嫌がられた
けど強くつよく離さない。あまりにも
細い体。泣きじゃくる声

どこまでも優しすぎる透明人間さん

os「…好きや」
os「ずっと、好きだった。
あの時はほんまに嫌いになりかけたけど…
やっぱ好きや」

os「あの時より、俺らは強くなった。兵士も増えた」
os「もうAが危険な目に合わせることはさせない」
os「やから、もう」

「…違う」

「…オスマン様」

懐からナイフを取り出して
彼の手にそっと柄をそえて刃先を首に
うまるくらい押し付けた

「…ちゃんと、殺せますか？」
os「…わからん」
「それじゃ、ダメなんです」
os「じゃぁ、お前は、俺らを殺せるんか、？」

「…ｯ」
「……命令であれば、殺しますよ。」

os「…また演じてさ、…」

暫く言い合いが続いたが
監視員が呆れたのか、見たくなかったのか

俺の部屋にショッピくんを召喚させた

ナイフ、俺とA

嫌な3点セットをみた彼は、一瞬で
悟りAを連れ去った。
車椅子と、俺だけが残る

os「くそｯ……」

…君は、必要な存在

なぜその可能性を考慮しないんや

なんでそんなに自分を過小評価するん

お前を助けたのは、お前のことが
大好きやったからのもあるし

軍の中でお前の手先が必要だったからやん

なんで、それを考えてくれなかったの？

os「ひどい、めぅ…」