【d!】心まで、透明化してよ (ページ34)

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34話ページ34

「ショッピ様は、大丈夫ですか？」
tn「お、ん…あいつは無事や」
tn「…で、その…」
tn「…」

「あぁ、大丈夫ですよ。私の手と足ですね」
「もう使えませんか？」
tn「いや、複雑骨折と靭帯損傷やから治ったら使える…けど、暫くは車椅子生活やで」
「…わかりました」

…敵にとっての格好の餌だな
いっそ部屋にこもっておくのがいいか

彼の事後報告を聞いてるうちに、扉が
開いた。紫色のパーカーが一目散に
私に近づき

音を立てて、腕を回ししめた

syp「Aさんｯ、よかった…」
「…お元気ですか？」
syp「俺は、平気です、やけどあんたが、」
「私は構いませんよ」

「貴方達が、無事なのなら」

syp「…Aさん、…」
syp「ご、ごめんなさい」
syp「俺、あんたが、無能になった、」

理由とか、気づけなくて

そう口だけにしかならない謝罪をしようとした時
細い何かが俺の唇を抑えた

唯一使える片腕が動いている彼女
それはダメだろ、と言いたげな表情で

「ここは聞かれてるんですよ」
「病人に構わず、自身の療養に尽くしてください」

syp「…す、みません、…でした」

「…何がです？。私は無能ですよ。
貴方が謝ることなんてないですから。」

tn「…」

ショッピくんが居なくなった医務室
あと数分でペ神もくるだろう

…そのまえに、聞かなきゃ

tn「俺は、ロボロより立場は上やから大丈夫よな？」
tn「…なんで、無能になったん」
「…さぁ」

tn「…ここまできて、言いたくないんか」
tn「どんな理由でもええねん、俺はもう無能の振りをするAを傷つけたくない」

本心をぶつけても、彼女は動じることなく
むしろ残念そうな顔をして

「…言ったら、全部終わってしまいます」
「…」

「…もう少し、上手くやれば、良かったのかな」
tn「…」

Aの残念そうな表情
なぜ、この期に及んで

俺らの身を案じてくれるんや？
なぜ、自分を見ないんや

なんで、なんで、

自分をもっと大切に、してや…

───
syp

Aに助けられたことと、あの言葉で
Aは自分たちを助けるために
無能になったとしり後悔

半年前は、好きだった

これからは、Aを守る虎になる