【d!】心まで、透明化してよ (ページ3)

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3話ページ3

「…飲みますから」
ci「ですよね！はい、イッキ！」
「ｯ」

強制的に流し込まれた劇薬入りの麺つゆ
吐き気と脳からのアラームに
思わずしゃがみこんでしまう。情けない

ci「お、ちゃ、でしたよね！」
「…」

kn「なんか言えよ、無能」
rbr「せやぞ。チーノに対して失礼やんか」

「…麺つゆ」
「ご馳走様でした」

ちる「あーあ、やっと虫がいなくなる〜」

em「ははｯ、そうですね」

無能がいなくなり食堂の雰囲気は
《いつも通り》に戻った。和んだ空気に
自然と空気も晴れてきた

あんな無能
いなくていいんです。

私たちに対して、酷いことばかりしてきている
あんな

あんな
…

em「…」

os「…」
gr「…」

rp「…」

───
廊下

「ｯ…ごほｯ、ごほｯ…」

薬は毎日盛られているのに
体は慣れることをしらない

ロボロ様が見てない時で良かったと
脳裏に浮かびながらその場で
呼吸に専念する

無能なら、無能に「なった」のなら
仕方がない。宿命なのだ

rp「あ、の」

「…新人が途中離席するのはやめた方がいい」

rp「…」

Aさん。ゾムさんと同期

初めて会った時にはすでに今の構図だった
幹部に、彼らに、ゴミのように扱われる人

同期のちるはそれに乗っかって
気に入られた。けど、俺は違う

知ってしまった

《あのことを聞いてしまった》から

この人を同じように蔑ろにはできない

rp「…ちゃんとしたご飯、食べてくださいね」
rp「あと…ちゃんと言い返した方が、いいと思います」

「…さっさとみんなの所に帰って」

rp「……ぅ、す」

彼女にとって俺もあの人達と同じ
その事実は鉛のように重く俺の体にのしかかる

せめて、信じてくれたらな

───
深夜

「…」

書類が終わらない。《原因》は今頃
鬱様と熱い夜でも過ごしているのだろう
…

「あとで、湿布…」

「ｯさむ…」

壊れた窓から雨水が入ってきた
慌てて書類を避難させ対策用の
ダンボールで蓋をする。

…

sha「ビンボー屋敷やな」
「…そうですね」

sha「ははっ、似合ってんで。無能」

《誰か》によって壊された窓の代わりの
ダンボール。増えれば増えるだけ
この部屋の価値が下がっていく

sha「お前なんて、こんなビンボー屋敷も住んでほしないと思っとるで」
sha「可哀想になぁ」
「…」
「出ていってください」

───
rpの口調わかりません