【d!】心まで、透明化してよ (ページ2)

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2話ページ2

Aの部屋

「…荒らされてる」

部屋の中で台風でも発生したらしい
紙は吹き飛ばされ、窓も粉々
至る所に落書きばかり

「……片付けなきゃ」

監視カメラはこれを
《正常》だと流しているのだから
仕方がない

「…」

荒らされても仕方がないんだ
私が、無能なのだから
仕方ない、仕方ない

ちる「あっれれー？部屋汚いね！」
「…」
ちる「部屋の汚れは心の汚れっていうよね！」
ちる「ちゃんと片付けないと、これ以上嫌われたら殺されちゃうかも！」

「…仕事に関係ないなら、出ていってくれますか」
ちる「こわーい！わたし、Aチャンとお話したかっただけなのに！」

「…」
ちる「もういいや！」

ちる「あ、シャオロン〜」

「…」

ちる様は、シャオロン様をみつけて
乙女の顔を染めながら去っていった

皆に同じ顔をして忙しそうだ

…彼女と私は決定的に違うところがある
それがある限り…私は、さからえない

rp「…」

───
夜、食堂

「…」

幹部の人数確認、そして報告のため
朝夜の食事はこうして全員が集まる

食事係のひとらん、助手は
日替わりで今日はトントンさんらしい

席順は決まってはいないが
勿論、私は蚊帳の外
そして隣には…

ちる「Aちゃん！今日はちゃんと食べ切ろうね！」

「…」

新人が中堅になんでタメ使うんだろ
あ、私が無能だからか

ut「あーほんま城に華がおらんとやってられへんわ」

ちる「華なんて〜、私そんな可愛くないよ！」

ut「そうなん〜？」

「……」

華、か。

日常茶飯事の内ゲバを終わらせ
総統の合図で食事が始まった。

ちる「…」

「ｯ…」

やはり、今日も

不味い劇薬が入れられている
犯人は隣で私の様子を見物し
苦しむ顔をすれば、滴り顔

いつの間にか入れられてるものだから
対策が難しく仕方なく

食べ切るしかない

折角美味しいカレーも今は
苦い苦いなにか

syp「…」

無能は、相変わらず飯を
不味そうに食べる。ひとらんさんに
失礼やろ

それに対してちるは美味しそうに食べるな
さっさと無能をやめさせたらええわ

ほんま

……ほんま、

ci「Aさーん、お茶です！」
「…麺つゆなんて、いらないです」
ci「ひっどーーｯ！ちゃんとしたお茶なのに」

ちる「ひどぉい！チーノくん。私が貰おうか？？」
ci「いやぁ…俺が飲みますよ…」

「…」